パニック障害の治し方

2017年10月9日. 月曜日

パニック障害では、不安、動悸、息切れ、過呼吸、手足のしびれなどのパニック発作が突然起こります。初めて発作が起きた時は、身体の病気を疑い、総合病院の救急外来を訪れる方もいます。検査をしても特に異常は見つからず、「過呼吸発作」などと診断され、精神科•心療内科の受診を勧められます。病気の本質は身体ではなく、メンタルなのです。

パニック発作の治療には、SSRIというセロトニンを増やすお薬が効果的です。不安にはセロトニンの異常が関係していますから、セロトニンを増やすお薬がパニック発作を起きにくくしてくれるわけです。また、発作が起きそうな時には、抗不安薬という不安や緊張感を減らすお薬が役立ちます。即効性がありますから、いざという時に頼りになります。

パニック発作を起こす方は、発作が起きていない時でも、緊張感が強い方がとても多いと思います。たとえば脈拍です。普段から頻脈の方が多いのです。気ぜわしく、せかせかしている方は緊張感が強く、脈拍が速いのでしょう。お薬で不安感、緊張感を予防することも大切ですが、日常生活の中で緊張感を少なくし、リラックスできる環境作りが必要です。

リラックスできる環境作りのために、予定を入れ過ぎないようにしてはどうでしょうか?多くの予定が詰まっていると、どうしても気がせいてしまい、緊張感が強くなります。そのような生活では、自律神経でもリラックスした時に働く副交感神経の働きが低下してしまいます。お薬に頼るだけでなく、パニック発作の起きにくい環境作りを目指しましょう。

院長 高橋道宏

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