2019年9月23日 (月)
暑かった夏も終わり、最近は急に涼しくなってきました。涼しくなったかと思うと、また急に暑くなります。その後また涼しくなります。このような季節の変わり目に、体調を崩しておられる方が見受けられます。頭痛、めまい、立ちくらみ、動悸など自律神経の不調に苦しむ方がおられます。このような身体の不調と同時に気分の落ち込みや不安感が強くなります。
なぜ季節の変わり目に体調を崩しやすいのでしょうか?私たちの身体は外界の変化に適応するようにつくられています。気温、気圧の変化があっても、自律神経が正常に機能すると、外界の変化に適応することができます。自律神経の働きが乱れやすい方は、季節の変わり目で外界の変化に適応できず、体調を崩してしまうのです。
心の病気になると、自律神経の中でリラックスした時に働く副交感神経の働きが低下します。逆に、緊張した時に働く交感神経は活発になります。このように心の病気になると、自律神経のバランスが乱れ、季節の変化についていくのが難しくなるのです。
季節の変化による不調の多くは、軽度な症状で、少し時間が経てば改善することとがほとんどです。季節の変化による環境変化に少し遅れて、自律神経の働きが追いついてくるからです。ですから、必要以上に不安にならないようにしましょう。
自律神経を整える上で有効なのが、「腹式呼吸」です。腹式呼吸とは、吸う息でお腹を膨らませ、吐く息でお腹をへこませる呼吸法です。腹式呼吸は副交感神経のスイッチを入れてくれ、心身をリラックスさせる効果があるのです。
自律神経は私たちの意思とかかわりなく働いていますが、この自律神経に唯一積極的に働きかけることができるのが腹式呼吸なのです。
自律神経の働きは健康のバロメーターです。規則正しい日常生活、適度な運動、ストレスを避ける生活、腹式呼吸を心がけ、自律神経が乱れにくい身体をつくっていきましょう。
院長 高橋道宏