2022年4月25日(月)
不安障害では抗不安薬を使用している方が多いですが、抗不安薬を服用しても不安障害はなかなか完治しません。
不安から逃げようとしてもうまくいきません。不安障害に対しては、どのように向き合えば良いでしょうか?
結論から言うと、不安から逃げてはいけません。不安から逃げると不安があなたを追いかけて来ます。
しかし、不安と正面から向き合うと、不安は不思議となくなってしまいます。まさに不安はお化けのようなものです。実は何の実態もありません。
何の実態もないものに対して過剰に警戒し、多くの精神的エネルギーを費やしているのです。
抗不安薬は一時しのぎの効果しかありません。数時間すれば効果はなくなり、次の服薬を必要とします。
また、抗不安薬には依存性があります。抗不安薬は不安から逃げる行動に他ならず、服薬を続けても完治することはなく、薬に対する依存は深まるばかりです。
抗不安薬に逃げるのではなく、不安と正面から向き合うことで、徐々に不安と向き合う対処力を身につけることの方が、はるかに完治に近づく行動です。
抗不安薬はそれまでのつなぎです。パニックの時などの一時的使用にとどめ、くれぐれも依存しないようにすることが大切です。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏