2023年12月25日(月)
うつ病になると、睡眠が乱れることがあります。実際、うつ病にかかると、80%以上の人が不眠に苦しむことが報告されています。うつ病は精神的な負担を引き起こし、不安や抑うつ感が入眠障害や深い眠りの維持の難しさにつながります。
脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンのバランスの崩れも睡眠サイクルの乱れに関係しています。
さらに、不眠はうつ病の再発が迫っている兆候としてもよく見られます。不眠は、うつ病の症状を把握する際の鋭敏な指標となり得ます。
うつ病の治療においては、まず睡眠の確保が非常に重要です。うつ病の方が抱える睡眠障害は、症状を悪化させてしまいます。
適切な睡眠を確保することで、脳内の神経伝達物質のバランスが整い、感情や気分の安定がもたらされます。
不足した睡眠は気分の上下や不安感を引き起こし、うつ病の症状を悪化させます。眠れない状態で抗うつ薬を服用しても、その効果は限定的です。
睡眠が確保されないと、イライラが募り、医師のアドバイスも頭に入りにくくなります。また、カウンセリングを受ける場合でも、眠れないことが原因で愚痴ばかりになってしまいます。
薬物療法や心理療法が行われるとともに良い睡眠を得ることで治療効果がより持続的かつ効果的になります。また、運動や様々なリラックス法を組み合わせることで、うつ病は回復に向かいます。
良質な睡眠を確保するためには、理想的な睡眠のイメージを持ちましょう。例えば、0:00までには就寝し、7:00頃には起床するなどのイメージです。中途覚醒が1回位あっても、再び眠りにつければ問題ありません。
このような良い睡眠のイメージを持つことで、徐々に睡眠の質は向上していきます。
もしも睡眠の改善が見込めない場合は、一時的に睡眠薬の使用を検討することも一つの手段です。多くの睡眠薬は医師の指示通りに使用し、後で適切に中止することが可能です。
うつ病において睡眠を回復させることは、症状の緩和や治療の成功に直結します。主治医のアドバイスを受けつつ、日々の生活習慣の中で睡眠を優先させることで、心身の健康を確立しましょう。