自律神経の乱れとの付き合い方

2016年9月26日 月曜日

心の病気になると、「頭が重い」「めまいがする」「汗がたくさん出てしまう」「身体がほてる」など身体の症状が頻繁にみられることがあります。何かの病気ではないかと不安になり、病院に行って診察を受けても、特にこれといった異常はみつかりません。「検査上異常はない」と言われても納得できず、症状が続くためかえって不安になってしまいます。

このような症状は、自律神経の乱れによるものが少なくありません。自律神経には仕事や勉強など緊張した時に働く交感神経と食事や睡眠などリラックスした時に働く副交感神経があります。普段はこの両者が環境、状況に合わせてうまくスイッチし合い、バランス良く働いています。しかし、このバランスが崩れると、自律神経の乱れによる症状が起きてくるのです。

心の病気になると、この自律神経の乱れが起きやすくなります。心の病気の時は、脳が疲労し、自律神経の働きが悪くなっています。その結果、天候の悪化、季節の変わり目の気温の変化など環境の変化で自律神経の調子を崩しやすくなります。最近は台風が何回か来ましたが、特に台風の接近前の気圧が下がり始めた時に体調を崩す方が多くおられました。

自律神経の乱れからくる症状は、過度に気にすると治りにくくなります。気にすることで不安、緊張が強くなり、自律神経に悪影響を与えるからです。症状は健康上重大な影響を与えませんので、安心しましょう。症状をありのままに受けとめ、落ち着いて治療しましょう。症状の原因となる心の病気が回復すると、これらの症状も自然に良くなっていきます。

院長 高橋道宏

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