うつ病の職場復帰のあり方

2017年4月24日 月曜日

うつ病になると、朝から気分がすぐれず、身体がとても重く感じられるようになります。出勤しても仕事に集中できず、仕事が溜まりがちになります。何とか出勤しようと頑張ってみるものの、徐々に仕事を休みがちとなり、最終的に休職に追い込まれる方が多く見受けられます。休職し治療を受けると良くなるものの、復職後に再休職に追い込まれることが少なくありません。

なぜ復職後にうつ病が再発するのでしょうか?その理由の一つは、うつ状態は改善してはいるものの、まだ仕事をするのに必要な気力、体力までは回復していないことが挙げられます。うつ状態が治っていても、身体はとても疲れやすく、仕事をしてもすぐに続かなくなってしまいます。まだ持久力、耐久力が十分ではなく、復職のための真の準備状態になっていないのです。

うつ病の患者さんは元々勤勉です。うつ状態が回復するとすぐにでも出勤しなければと考え、焦る方がとても多いのです。このような時に、主治医からもう少し休養することを勧められても、「早く出勤しなければ」「職場に迷惑がかかってしまう」などと焦ってしまいます。しかし、焦って出勤しても、調子を崩し再休職に追い込しまっては元も子もありません。

再休職せず安定的に勤務を続けるためには、十分な治療が必要です。十分に回復するまで、職場復帰を焦らないことです。真の準備状態になるまで治療を続けましょう。当院では、デイケア参加による生活リズムの確立、通勤訓練、復職後の仕事の仕方などお一人お一人の状況に合わせた適切なアドバイスを続け、これからも復職後の安定的勤務をサポートしていきたいと考えています。

院長 高橋道宏

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