変わらない現在の状況を受け入れる

2022年1月17日(月)

うつ病、適応障害、不安障害などの治療では、治療を続けてもすぐに状況が変わらないことがよくあります。

これらの病気からの回復には、順調に治療が進んでも、3ヶ月から6か月くらいはかかります。また、回復後も再発予防のための経過観察が必要です。

これは、病気がある日突然発症したように見えても、実際には長期間のストレス、病気になられた方の性格、ライフスタイル、家庭環境などが影響していることと無縁ではありません。

長期間の影響による発病には、長期間の治療が必要なのです。

病気の原因が長期間のストレスによる影響なら、病気からの回復はゆっくり進みます。期待通りに速やかに回復するとは限りません。

期待はずれという気持ちが強ければ、否定的な気持ちが強くなり、病気からの回復に悪影響を与えます。

心療内科の治療では、変わらない現在の状況を受け入れることが大切です。その上でこの状況はいつまでも変わらないと思わないようにしましょう。

状況は少しずつ変化していきます。自分の思ったようなスピードではないかもしれませんが、現在の状況を受け入れ、変化を持つ姿勢ができれば治療はうまくいくのです。

院長 高橋道宏

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