うつ病にみられる日内変動について

2022年9月19日(月)

うつ病になると、朝は気分が重苦しく、やる気が出ません。身体はだるく、目が覚めても、二度寝してしまいます。

ところが、午後になると、不思議と調子が良くなってきます。寝る前には、とても快調になり、うつ病が治ったかのような錯覚さえ覚えます。

このような一日の中での気分の変化は、うつ病に特徴的なもので、日内変動と言われています。

気分の落ち込みはどんな人にも見られますが、気分の日内変動はうつ病に特徴的なものです。

ほとんどの方は、午前中に調子が悪いのですが、中には午前は調子が良く、午後から調子が悪くなるタイプの方もおられます。

日内変動はうつ病が回復するにつれて、目立たなくなっていきます。

日内変動がかなり残っている時は無理をしないようにしましょう。ストレスをかけすぎること症状の悪化につながる可能性があるためです。

一方、日内変動がある程度改善してきたら、多少大変でも、午前中から動き始めるようにしましょう。動き始めるとだんだん調子が出てきます。

日内変動が軽度になれば、午前中から動くようにすることで、日内変動を乗り越えることができます。

日内変動はうつ病回復のバロメータです。日内変動に注意すると、うつ病からの回復の度合いがわかります。

また、日常生活をどのように送るべきかもわかってきます。

現在の回復の度合いをよく理解し適切な行動をとるようにしましょう。

高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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