うつ病、不安障害などでみられる自律神経症状

2023年5月1日(月)

うつ病、不安障害などでは、精神症状以外に、めまい、頭痛、耳鳴り、しびれ、などの身体症状頻繁にみられます。

身体症状のため当初は内科などを受診し、特に異常はないとされる方が多くおられます。

身体症状は心臓など臓器の異常ではなく、臓器の働きをコントロールする自律神経の乱れにより起こります。

自律神経症状の特徴は、症状が出たり消えたりしてることです。症状は一日中続いているわけでありません。症状があるときもあれば、ないときもあるのです。

もう一つの特徴は、症状の多くが軽度であるということです。自律神経症状は臓器そのものの異常ではないため、症状は軽度であることが多いのです。

自律神経症状に対する特異的な治療薬はありません。そのような効能を持つとされる薬は存在しますが、効果はさほどほど強くありません。

自律神経症状はうつ病、不安障害などの結果、自律神経が乱れたために起きています。

原因となった精神疾患が改善すれば、自律神経は自ずと正常な状態に復帰します。

自律神経自体が悪いというよりも、うつ病、不安障害などの結果、自律神経が過度に緊張し、乱れているだけです。

自律神経症状を過度に気にするのはやめましょう。過度に気にすることでストレスがかかり、かえって自律神経症状が悪化します。

ですから、自律神経症状は「あるがままに受けとめ」、原因となったこころの病気の治療に集中すれば良いのです。

症状を過度に気にしてとらわれてはなりません。原因となったこころの病気が改善すれば、自律神経症状は自然に回復するのです。

高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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