2023年6月5日(月)
メンタルが不健康になると、不眠を訴えるようになります。うつ病の約80%以上の方は睡眠薬を必要としています。
睡眠がうまくとれないとメンタル疾患からの回復は難しいため、睡眠薬を使用するようになります。
一方、メンタル疾患の背景には、ライフスタイルの変化による生活リズムの乱れがあります。夜遅くまで起きていて、睡眠不足のため、朝の目覚めが悪いのです。
睡眠時間が短く、前日の疲れがとれていません。このように疲労が蓄積していくと、ストレス耐性が弱まり、メンタル疾患にかかりやすくなります。睡眠をしっかりとることは、メンタル疾患の予防に役立ちます。
不眠に対する対応として、まず夜型の生活を見直すことが大切です。夜は0:00までには寝るようにしましょう。また、やむを得ず睡眠薬を使用する場合は、依存性に注意しましょう。
多くの睡眠薬には依存性があります。最初は眠れていても、薬に慣れてしまえば効果は弱まります。その結果、薬を強くしても、しばらくすると薬が効かなくなる悪循環に陥ります。
睡眠薬を強くしていくより、ライフスタイルを見直し、規則正しい生活を心がけ、睡眠力を高めることが治療的と考えます。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏