身体症状で気づくこころの病気:体の症状が物語ること

2023年7月24日(月)

何となく体調が悪いが、病院で検査を受けても異常がない。このような経験をしたことはありませんか?

このような症状は不定愁訴と呼ばれ、ストレスやこころの病気が原因です。

こころの病気は身体症状から気がつくことがあります。こころの症状は自分ではわかりにくいのですが、身体症状はより客観的で気づきやすいのです。

こころと身体は密接に結びついており、精神的な健康状態は身体に大きな影響を及ぼしています。

たとえば、うつ病や不安障害などのこころの病気では、慢性的な疲労感や身体の無力感、睡眠障害、食欲の変化(食欲低下または過食)、不定愁訴(頭痛、めまい、動悸、腹痛などの身体的な不快感)が身体症状として現れることがあります。

このような身体症状に注意することで、こころの病気の早期発見、早期治療につながります。身体症状の変化から、無意識に抱えているストレスや心の不調に気づくことができるかもしれません。

日常生活での体の不調に敏感になり、症状が持続する場合は、その原因がこころの病気ではないか?と自問し、ライフスタイルを見直してみることが大切です。

また、身体症状はこころの病気の改善度も客観的に示してくれます。心の健康を向上させると、身体症状が改善されます。

規則正しい生活、適度な運動、食生活にこころを配るなどストレスや不安を減らすためのセルフケアを取り入れてみましょう。

体は正直です、身体症状が現れることで、無意識に抑え込んでいた心の声に気づくことができます。体の不調を無視してはいけません。身体症状はあなたのこころの健康のバロメーターなのです。

こころの病気は、身体症状にも注意を払うことで早期診断、早期治療が可能となります。検査で異常がなくても身体症状が続くときは、こころの医療を専門とする医療機関を受診しましょう。

心と身体のバランスを整えることで、日々の生活が楽しく充実したものなります。心と身体のバランスを整えることであなたの人生は変わっていくのです。

高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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