うつと不安は兄弟のようなもの?

2024年5月13日(月)

うつと不安は頻繁に認められる精神症状ですが、多くの共通点があり、まるで兄弟のような関係にあります。うつと不安の共通点や違いはどのようなものでしょうか?

まず、うつと不安が兄弟のような関係にある理由の一つは、その発生メカニズムにあります。どちらも精神症状であり、ストレス、生活環境の変化などが原因となり発症します。

また、うつと不安は同時に現れることがあり、これを「うつと不安障害の併存」と呼びます。このような共通点から、うつと不安は兄弟のような関係にあると言えるのです。

しかし、兄弟のような関係にあるからといって、うつと不安が完全に同じではありません。それぞれに特徴があり、日常生活への影響が異なります。

うつは主に持続的な憂うつ感、無気力、興味の喪失などが特徴であり、日常生活においてエネルギーが低下した状態です。仕事、家事などができなくなります。

一方、不安は過度な不安や恐怖が主な特徴です。また不安になるのでは?との予期不安に発展し、電車に乗れないなどの回避行動が見られます。

このようにうつと不安は兄弟のような関係にあるものの、適切な対処法は全く異なります。うつはエネルギーの低下した状態のため、決して無理をしてはいけません。

一方、不安はできるだけ考え込まないようにすることが大切で、そのために積極的に行動することが求められます。

このようにうつや不安は兄弟なような関係にあるものの、対処方法が全く異なります。問題を抱えたら、メンタルヘルスの専門家に相談し、適切な対処をするようにしましょう。

高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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