うつ病の再発させないためには

2020年9月14日(月)

うつ病は再発が多いことで知られています。初めてうつ病になった方の再発率は約50%といわれています。つまりうつ病が治ったとしても、約半数の方が再発しているのです。また、一度再発した方の再発率は約75%と上昇します。再発を繰り返すことで、うつ病は治りにくくなっていきます。

では、どうしたらうつ病を再発させないですむことができるのでしょうか?うつ病が再発する要因の一つとして、一度うつ病を発病してしまうと、次はより小さなストレスでうつ病が再発することが知られています。一度うつ病を発病すると、ストレスに対する抵抗力が知らず知らずのうちに弱まっているのです。

日本を含め世界各国のうつ病の治療ガイドラインでは、再発を予防するために、完全にうつ病が治った状態で6ヶ月から9ヶ月の服薬の継続が必要だとしています。うつ病が治ったからといってすぐに服薬を止めるのではなく、しばらくの間は再発予防のための服薬が必要であるということです。

うつ病の方にとって一番マイナスなのは、再発を繰り返し、うつ病が持病のようになっていくことです。このような展開を避けるためには、予防的服薬を継続しましょう。また、ストレスの軽減、不眠などうつ病再発の兆候を早期把握するなど、うつ病を再発させないような様々な工夫が求められます。

芦屋 心療内科 高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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