新年のご挨拶:森田療法に学ぶ「不安を受け入れる力と成長」で過ごす一年

新年のご挨拶:森田療法に学ぶ「不安を受け入れる力と成長」で過ごす一年

2025年1月6日(月)

新年、明けましておめでとうございます。
皆さまが健やかで心穏やかな一年を迎えられることを心よりお祈り申し上げます。

不安にとらわれると、心は幼弱化し、依存的になり、愚痴が多くなりがちです。

しかし、不安があること自体を否定せず、それを抱えながら行動を続けることで、不安や心配は自然と和らぎ、消えていくことを教えています。この考え方は、新しい一年を始めるにあたり、私たちの日常生活でも大いに役立ちます。

1. 今ここですべきことに一つずつ取り組む
不安にとらわれると、心は内向的になり、頭の中で考えすぎてしまいます。しかし、森田療法では、「今ここでなすべきこと」に目を向け、一つずつ行動に移すことが大切だとしています。

たとえば、簡単な家事や目の前の作業に取り組むことで、内に向きがちな心が外へと向かい始めます。こうした行動が、心の負担を減らし、不安から少しずつ解放されるきっかけを作ります。

2. あるがままに受け入れる力を養う
不安や悩みを完全に消し去ることはできなくても、それを「あるがまま」に受け入れることができれば、心に余裕が生まれます。森田療法では、不安や恐怖は自然な感情であり、それを否定せず受け止めることを教えています。

たとえ不安を抱えていても、一つ一つ行動を続けることで、自分自身の力を実感し、自信や安心感が育まれます。この「不安を受け入れる力」を養うことで、心は徐々に強く、しなやかになり、不安に左右されない生き方を育むことができます。

「受け入れる力と成長」で迎える一
森田療法が教えるのは、不安を抱えながらも「今ここ」ですべきことを実践し、自分自身の成長を信じて建設的に生きることの大切さです。このように行動することを通じて、悩みや不安にとらわれない「あるがまま」の心が育ち、心豊かな一年を過ごすことができるようになります。

新しい一年が、皆さまにとって「不安を受け入れる力」を育み、心が成長する一年でありますようにお祈りしております。

高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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