そううつ病との付き合い方

2016年7月25日 月曜日

そううつ病は、双極性障害とも呼ばれ、やたら元気が出ているそう状態と気分が重苦しく沈み込んでいるうつ状態の両極端な二つの状態が現れます。そううつ病のうつ状態はうつ病のうつ状態とあまり変わらないことが多いのですが、そううつ病はうつ病と比べて再発が多い傾向にあります。ですから、頻繁に再発を繰り返すうつ病はそううつ病である可能性があります。

患者さんは、うつ状態の時のことは良く覚えていますが、躁状態の時の記憶は曖昧であることが多いです。そう状態は単に気分が良かっただけとも考え、あまり病気と思わないこともあり、医師にそう状態の時の様子が伝えきれていないことがしばしばあります。この結果、そううつ病であるにもかかわらず、長い間うつ病として治療されていることが少なくありません。

そううつ病とうつ病の治療は、似て非なるものです。うつ状態の時の治療法は、そううつ病でもうつ病でも多くの共通点があるものの、全く同じではありません。たとえば、そううつ病では気分安定薬という気分の波を安定させるお薬が欠かせませんが、うつ病では抗うつ薬による治療で良いのです。ですから家族や知人の協力も得て、もし過去にそう状態があったのなら、医師にその事を正しく伝えて下さい。

そううつ病の治療では、規則正しい生活をすることがとても大切です。そう状態になると夜も寝ないで活動する位にエネルギッシュですが、うつ状態では何かと活動が停滞しがちになります。気分によらず、出来るだけ一定のペースで生活するようにしましょう。そう状態の時は、疲れ知らずで頑張りますが、過剰にエネルギーを使うとうつ状態になってしまいます。そうの時の活動は少し控え気味にしましょう。

院長 高橋 道宏

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