治りにくいうつ病と昼夜逆転

2023年12月11日(月)

うつ病は抑うつ気分、意欲低下、などの症状がみられる気分障害ですが、睡眠リズムの乱れから、昼夜逆転となることが多くあります。

昼夜逆転では、夜になってから活動が活発になり、朝になってから寝るといった、通常の生活パターンと逆転しています。

昼夜逆転では通常の生活パターンが逆転し、夜に活動が活発になり、朝になってから寝るといった状態が続きます。

これが日常生活への悪影響を生み、うつ病が治りにくくなっています。

正常な睡眠は心身の健康に不可欠であり、逆転したリズムは十分な質の睡眠を得ることを難しくします。

睡眠不足や不規則な睡眠スケジュールは、うつ病の症状を悪化させるのです。

昼夜逆転になることで、生活リズムが乱れ、睡眠障害や出勤困難、不登校などの社会的な問題が引き起こされやすくなります。これがうつ病の治療を難しくし、症状の悪化を促進するのです。

健康的な生活リズムの確立が、うつ病と昼夜逆転を克服する上で重要です。

昼夜逆転は、睡眠薬を飲んでいるだけでは、治りません。規則正しい生活リズムを確立し、同じ時間に起床・就寝する習慣を作ることが重要です。

生活習慣を見直し、昼間の活動を増やしましょう。昼間に外出し太陽光を浴び、寝室の環境を整えましょう。

昼夜逆転は習慣化すると、一朝一夕には治りません。新しい習慣を作るためには一定の時間が必要です。

主治医と相談しながら、焦らず、少しずつ改善していくことが大切です。

昼夜逆転が改善すると、これまでとは違った清々しい気分に気がつくことでしょう。心身が癒されるとはこのようなことかと実感できるはずです。

治りにくいうつ病の背後には、昼夜逆転が潜んでいることが少なくありません。もし、昼夜逆転の生活になっていたら、生活リズム改善への一歩を踏み出しましょう。

治りにくいうつ病の原因は、意外に身近なところにあるのです。

高橋心療クリニック
院長 高橋道宏

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