中高生のうつ病、大人とは少し違うサインがあります
2026年3月30日(月)
3月が終わろうとしています。
4月からの新学期に期待をふくらませるお子さんがいる一方、この時期になるとなんとなく心が重くなるお子さんも少なくありません。
4月は環境の変化があり、不安や緊張が高まりやすい時期です。
中高生のうつ、気づかれにくいサイン
大人のうつ病では、気分の落ち込みや意欲の低下が症状の中心になります。
しかし、中高生では少し違った形で現れることが多いのです。
たとえば、
些細なことでイライラしやすくなる
頭痛や腹痛など体の不調を訴える
学校や友人への関心が急に薄れる
こうした変化は、「怠けているだけ」と見過ごされがちです。
しかし、それはこころが助けを求めているサインかもしれません。
回復のために大切なこと
まず必要なのは、十分な休養です。
うつ病のときは、こころもからだも疲れ切っています。
休むことは悪いことではありません。それが回復への第一歩となることもあるのです。
また、生活のリズムを少しずつ整えていくことも大切です。
リズムの乱れは、症状を長引かせる要因になることがあります。
状態によっては、薬による治療を行うこともあります。
うつ病では、気分の安定に関わる「セロトニン」という物質が減少していると考えられています。
抗うつ薬はこのバランスを整え、少しずつ日常生活を取り戻す助けとなります。
また、「話すこと」「聴いてもらうこと」も大切な治療の一部です。
焦らず時間をかけて、こころの中にある思いを少しずつ言葉にしていく。
その積み重ねが、回復へとつながっていきます。
ご家族にできるサポート
お子さんがふさぎこんでいるとき、大人はつい元気づけよう、励まそうとして言葉をかけすぎてしまうことがあります。
しかし、こころが疲れているときには、その言葉が重く感じられることもあるのです。
このようなときは、そばにいて見守ることが最も大切です。
話したくなったときに、否定せずにただ静かに聴く。
それだけでも、お子さんのこころは少し楽になります。
「なんとなく心配」という段階でも、一人で抱え込まず、まずは専門家へ相談することから始めてみてください。
早期の対応が、お子さんの健やかな未来を守ります。
お子さんの小さなサインを、見逃さないようにしましょう。
高橋心療クリニック
院長 高橋道宏


