うつ病で休職中、なかなか復職できないときに考えたい3つのこと
2026年9月7日(月)
うつ病で休職したものの、なかなか復職まで進まない方は少なくありません。
「薬を飲んでいるのに、なかなか良くなりません」
「もう半年も休んでいるので、そろそろ復職しなければと思っています」
「会社に迷惑をかけていることが気になります」
「休職期間の満了が近づいていて焦っています」
数か月で回復して職場に戻れる方もいれば、半年、1年と休職が長期化する方もいます。
このような場合、「薬が効いていないのではないか」「もっと別の治療が必要なのではないか」と考えてしまいます。しかし、うつ病からの回復には薬物療法だけでなく、病気が回復しやすい生活をしているかという視点も大切です。
私は診察室で、回復のための基本的な条件として、主に次の3つをお話ししています。
1.自分のペースを守りながら、規則正しい生活をする
体調が十分に戻っていないのに、仕事や家事など「やらなければならないこと」に合わせて無理を続けていると、なかなか回復しません。まず自分の体調に合わせたペースで生活することが大切です。
ただし、「自分のペースで」というのは、好きな時間に寝起きしてよいという意味ではありません。休職が長くなると、起床時間が遅くなり、昼夜逆転することがあります。起床、就寝、食事など、基本的な生活のリズムを崩さないようにすることも大切です。
2.過度なストレスや精神的な重圧を避ける
休職中に多いのが、「早く復職しなければ」「会社に迷惑をかけている」「このまま仕事に戻れないのではないか」と考え続けてしまうことです。
仕事を休んでいても、頭の中がこうした不安でいっぱいなら、十分に休養しているとはいえません。
「早く復職しなければ」と焦るお気持ちは理解できますが、その焦りを無理になくそうとする必要はありません。焦りがあっても、まず毎日の生活を自分のペースで整えていくことが大切です。
職場復帰を急ぐことが、必ずしも復職への近道になるわけではありません。まず病気を回復させることが大切です。
3.処方された薬を規則正しく服用する
薬を飲んだり飲まなかったり、自己判断で量を変えると、十分な治療効果が得られにくくなります。また、本当に薬が効いていないのかどうか判断しにくくなります。
処方された薬を規則正しく服用することは、治療の基本です。
一人で生活のリズムを整えることが難しい場合
休職が長くなるほど、毎朝決まった時間に起き、外出し、一定の活動を続けることが難しくなる場合があります。
そのようなときには、精神科デイケアの復職支援プログラムなどを利用することも一つの方法です。決まった時間に通い、生活リズムや日中の活動を整えながら、少しずつ仕事のある生活に近づけていきます。
当院でもリワークデイケア(復職支援プログラム)を行っており、一人では生活のペースを作りにくい場合に役立っています。
復職を急ぐことより、安定して働ける状態を
うつ病からの復職では、「早く職場復帰すること」よりも、戻ったあとに安定して働き続けられる状態を作ることが大切です。
焦って復職を目指すのではなく、安心して職場に戻り、その後も安定して働き続けるための土台を整える時期と捉えてみてください。
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高橋心療クリニック
院長 高橋道宏


